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代表者挨拶

陸上競技に没頭していた過去

私は高校時代に陸上競技をしていて、110mハードルで全国大会に出場したこともあります。高校卒業後は実業団で競技を続けることを目標にしていました。しかし夢が実現しそうだった目前で膝に大けがを負い、そのまま競技から離れることになってしまって。自分の経験を生かした仕事ができたらと、フィットネス業界に進みました。

最初に就職した会社がグループフィットネスが中心だったことから、一人ひとりの結果にコミットしたいという思いが強くなり、パーソナルジムに転職しました。次第に自分ならではのお客様との向き合い方が明確になってきて、そのカタチを実現させるために独立したんです。

2018年の独立当時は個人事業主で従業員もおらず、全国展開したいなんて考えたこともありませんでした。とにかく目の前のお客様に体を動かす喜びを知ってほしい。そういった思いが強かったです。

「通いやすさ」を実現させるための工夫

ありがたいことにお客様に恵まれて、独立から1年も経たないうちに紹介だけで会員が60名ほどになりました。次第にメディア出演のご依頼も頂けるようになり、地上波のテレビ番組にも何度か出演させていただきました。

しかしその頃、私個人が有名になることが、創業の目的である業界の発展や職業の地位向上につながるのか、自問自答することも増えてきて。考えた結果出した答えが、自分が目立つのではなく事業を広げる必要があるということでした。仲間を増やし、会社組織としてブランドの認知を拡大していこうと決め、2020年1月に会社を設立して店舗展開を始めました。

当社が重視しているのは、まずは運動に興味を持っていただくこと。そして、トレーニングを習慣化して痩せるための土台をつくっていただくことです。運動が苦手、あるいはほとんど経験がないという方でも通いやすい工夫をしており、例えば、お水やタオル、プロテインがすべて無料で、手ぶらで来店いただけます。地元の方が通いやすいようローカル駅の近くに出店していることも特徴です。

直近1年の実績で言うと毎月100名のお客様が新規登録してくださり継続率は約97％なので、通いやすいと感じていてくだされば嬉しいです。

個々のブランディングを重視する意図

パーソナルトレーナーは1対1でお客様と接しますから、自分自身が商品であるという側面を持ちます。だからこそ本当に活躍できるトレーナーになるには、運動に関する知識が豊富であることはもちろん、自分の強みがどこにあるのかを知ったうえで、ブランディングやマーケティングに落とし込むスキルも求められると思うんです。

私は育成においてその点を重視していて、当社の教育における一つの強みでもあります。自分がどう見られているのかを知ることが、結果的にお客様の目に自分がどう映っているのかを知ることにもつながるはずです。

当社が最優先にしているのは自分たちの利益ではなく、お客様に通っていただけることと業界全体を盛り上げること。どんなときもその優先順位さえブラさなければ、巡り巡っていつか事業の利益につながると考えています。

フィットネス業界への恩返し

ゆくゆくはフィットネスに限定せず、多角的にライフスタイルをデザインできる会社を目指します。実際にいまアパレル事業にも着手しているんです。他に美容業や飲食業なども想定していて、10年以内に「ライフスタイルのデザイン会社」として確立できたらと思っています。

高校生のときに陸上で実業団に進むことを諦めたとき、本当にショックで、実は卒業後に塞ぎ込んでいた時期があります。そんなときも筋トレだけは続けました。結果として、そのときの経験が仕事に役立っていますし、当時の挫折を乗り越えたからこそ今があります。

私をもう一度頑張らせてくれたフィットネス業界に感謝の気持ちがあるし、自分が悩んだ分、お客様の気持ちに寄り添うことができると思っています。直近の目標は来年度中にフランチャイズ店を100店舗にすることです。そうして多くの方にフィットネスに触れていただくことが、この業界への恩返しにつながると信じています。